Short Story

ショートストーリー

■3 《真side》 『至高の休日』

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作:校條 春

「お、あの服かわいいじゃねーか!」
「ちょ、待ってくださいよ~」
 びゅーんと駆けていくセンカに、なんとかついていくユナ。
 数日前、突然センカからユナに『お前暇か?』と連絡が来て、あれよあれよという間に二人はショッピングモールに来ていた。
「フリフリがめっちゃいい!」
「ですね!」
 目をキラキラさせながら、センカとユナは次々に店を回る。
 ペットショップ。
「ハハ! おい見てみろこのハム助、すっげー顔してるぞ!」
「なんか睨んでません?」
 おもちゃ屋。
「このプラモもう発売してたのか! うおおおおかっけー!」
「変形ロボ、知らない世界だ……!」
 ラーメン屋。
「鬼ヤバ激辛!? こいつは挑戦し甲斐がありそうだぜ」
「注意書きに『死』とか恐ろしいこと書いてある気が……」
 ネイルサロン。
「キラッキラじゃねぇか! こういう派手なやつ興味あるけどよ、すぐぼろぼろにしちまいそうなんだよな」
「そ、そうなんですね」

 時は経ち、夕方。
「いやー、楽しかった!」
 満足そうなセンカに、ユナは疑問を口にする。
「結局何も買ってないですけど、良かったんですか?」
「いいんだよ、今日は目的なく回ることが目的なんだ」
「え、冷やかしってことですか?」
「ちげーよ! 下見だよ下見! 後日ちゃんと、気に入ったもんは買いに来るっての!」
「ああ、なるほど」
 ユナ、さらに疑問が浮かぶ。
「ん? ではなんで私を呼んだんです? 私はてっきり荷物持ちに呼ばれたものとばかり……」
 センカ、その疑問を鼻で笑う。
「はぁ? なんでそうなるんだよ」
「え……?」
「お前と遊びたかったからに決まってるだろ」
「……!」
「それとも、迷惑だったか?」
 ハハハと笑うその豪快な笑顔が、夕日に照らされている。
 それを見て、ユナも思わず笑顔になる。
「……いいえ! 嬉しかったです!」
「だろ! っと、そろそろ良い子は帰る時間だな」
 センカは二十歳を超えている。普段大雑把に見えても、まだ高校生のユナを連れまわしているという責任感はちゃんと持ち合わせていた。
 だが、そんな年上としての表情はすぐになりを潜め、センカはいたずらを思いついた少年のような笑みをこぼす。
「でもよ、まだ一つだけやってないことがあるよな? ちょっとぐらいなら延長してもいいだろ?」
「え、それって」
「ファイターが二人そろってるんだ」
 二人、息をそろえて。
「ヴァンガードですね!」「ヴァンガードだろうが!」

 センカとユナは最後にカードショップを訪れると、一通り店内の商品を見回った後、ファイトをして帰路についた。

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